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■シリア | てこずるシリア入国、アレッポへ移動 (11/11) |
夜行バスでトルコのカッパドキアから移動してきた。
時間の無い中、個人の両替商にトルコ・リラをシリア・ポンドに両替してもらう。為替レートが悪いかもしれないが最小の金額しか残していないので気にしない。 |
よく旅人で為替レートのこだわる人が居るが、俺は総額が大きい時だけレートの良い両替商を探すが、出国時には残金が小額になっているので余りこだわらないようにしている。
例えば1USドルが〜97円100円だとした場合、3万円を両替する場合はレート次第では900円の差になるが、3000円だと90円の差である。90円のためにアチコチ歩く回るのは賢いとは思えない。
出国間際はクレジットカードを併用しながら残金を調整していくので現地通貨も小額しか残っていない。従って、少々悪いレートでも余り痛手にはならないのだ。
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朝9時半発のバスが5分後に出るらしく、飛び乗った。
バスの乗員が乗客全員のパスポートを管理し、色々やってくれた。
早く出発したいのもあるだろう。
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シリアのイミグレーションで”トランジットVISA”(3日滞在可能)/US8ドルを要求するが、24ドル(15日間滞在可能)しか無いと言われる。相棒が地球の歩き方を持っていて、そんなはずは無いと強い抗議をするが全く取り合ってくれない。
バスのスタッフもUS24ドルを払えとうるさいが、全く払わない俺たちにいらいらしている。でも、バスの乗客を無事に乗せないと商売にならないので間っていてはくれる。
別室に通され、ベレー帽と軍服のような制服を着た30代位の知的そうな人と離すことになった。説明するが24ドル必要とまた言われたのだが、全く折れる素振りを見せなかったらOKしてくれ、無事入国。US8ドルしか払っていないが、後で分かったがトランジットVISAをもらったはずだが、VISAは1ヶ月有効だった。何だか、変だ!
国境を越え数キロ走ったところでバスを降ろされる。アレッポとは方向が違うとのことで白タクに乗り換えろということだった。 |
白タクのおっさんはバスの乗務員からお金をいくらか受け取っていたが、他に客が集まらないので一人250シリアリラを要求してくる。
面倒臭いので200シリアリラ(400円)にディスカウントさせたが、どう考えてもエクストラマネーなのだ。白タク代も現地人と比べて割高な価格だったがわずか数百円の世界なので寄付するつもりで払った。
国が豊かそうでないかで生まれた時の公平・不公平も幾分かあるだろうし、俺の心が貧しくなるのも嫌だったので儲けさせてやった。
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アレッポの町に着き、町の中心部で降ろして貰う。
すぐ近くにパスポートセンターがあったのでビザの確認のために重い荷物を持ったまま尋ねる。3日のトランジットだと無理があるかもしれないと思い始め、4日以上になるのなら1ヶ月VISAの方がリスクが無いやと思い始めたのだ。
ドバイで遺跡や教会などの修復をしているという男性が英語が出来るので館内を案内してもらったので楽に進んだ。
ここで3日間だと思っていたトランジットVISAを確認したら、1ヶ月大丈夫だと言われ、拍子抜けしたのだ。
これで安心して観光できると思い、気分が軽くなった。荷物は重いけど・・・。
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宿探しは相棒の地球の歩き方を見たので簡単に見つかった。
ヨーロッパだと安宿はネットで予約手配できたが、アジアや中東ではそういうところは高そうだし、余り数も無いと思われたのでガイドブックが便利だということを痛感した。
4人部屋のドミでトルコ人商人と年配のフランス人とでシェア。
どちらも面白い人だった。トルコ人商人は出張に来るときにココが定宿らしい。ダイブ違うが彼にとっては東横インや東急イン、ワシントンホテルといったビジネスホテルみたいなものだろう。
町の中心の時計塔
宿から歩いて2分の時計台近くの路地のこじんまりした食堂街で昼飯を食べたが安くて美味い。 |
一品40SP(80円)を3品(ナス、 ミートボール、豆の煮込み3 種)とライス30SP(2種類)を食 べて180SP(一人90SP180円) で満腹だ。 |
*路地から出てしまうと値段は1.2〜1.5倍に跳ね上がってしまう。
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食後に町をぶらつく。早速、有名なシリア石鹸を購入。
外は酸化するので黄土色をしていて、中は綺麗なグリーン。
何でもオリーブオイルが入っていて香りが良いらしい。
泡立たないと聞くが普通の石鹸同様に使える。(牛乳石鹸や花王石鹸と比べると泡立ちは弱いけど・・・
)香りはそれほど匂わない。多分安物だからだろう。
25SPと40SPがあり、高い方を半分に切ったサンプルらしきものを20SP(40円)で購入。もっと買い込みたいが世界一周の身としてはの荷物の重量は死活問題で軽い・小さいがとても重要なのだ。
しかし、半分でも日本で買う石鹸より大きいのだ。
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俺たちがアジア人だからか、単に外国人に興味深々なのか分からないが、ほとんどの子供がハローと声をかけてくる。 |
サッカーは人気らしく、町のあちこちで遊んでいる。
「パス!」と呼びかけるとボールが飛んできてそこから異文化コミュニケーションが始まる。
日本からの飴玉など持って来ているとプレゼント出来るので良かったなと思い悔やまれる。
デジカメがプリクラ機能があったので撮って見せると相当喜んでくれた。絶好のコミュニケーションツールになった。
ポライドやインスタントカメラ”チェキ”などその場で写真をプレゼント出来るから相当喜んでくれるだろうな。わざわざ買う必要は無いが持っている人は持参してみてはいかがでしょうか?
母親に手を引かれた5歳くらいの女の子がすれ違い様にニコーッとアイドル並みに笑顔でコミュニケーションを取ってきたのを見て思いっきり衝撃を覚えた。この旅で良い意味での最も大きなショックだった。
こんな小さな時から人に対する接し方が自然と愛想の良い心地よい対応を振り舞えることに凄いと思いつつ、羨ましい国だと思った。
文化的にごく当たり前の環境で育ってきているから、普段道を聞いたり買い物をしたりする際に話す大人たちの対応がきちんとしているのだろう。 |
今日の日本だと都会になればなるほど忙しく他人に無関心になってしまっていて真心など忘れてしまったかのう様な時代だからとても感心するし、人には優しく親切でいようと思った。
日本の接客姿勢は諸外国に比べかなり高いレベルにあり外国人の評判すこぶる良い。ただ、言葉(英語)が出来ないことでやや消極的になったり、ファーストコンタクトが高いハードルとなってこっちから声をかけれる人は少ない気がする。
それと比べちゃうとシリアの人は積極的に声をかけてくるし、とにかく人だかりが出来皆親切で隣国とは圧倒的に違う接し方だ。
※ヨルダンに下るとすれた子供が増える。手を出して”マニー(金)”って叫ぶ。救いは周りに居る大人たちがその子供たちを叱るところだ。
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アレッポ城
城を見に行くが閉館30分前だと入れてくれない。40分前から入場は出来ないとのこと。
トルコは大半の観光地が外国人価格で約1200円の入場料を取るのに対し、シリアは300円が基本。
安いのであちこち行きたいが時間の縛りがあって入れない。無念!
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お城の向かいのかなりレトロなスーク(市場)
レンガで造られていて、天井じゃらぶら下がるライトが必見
町をぶらつくと大きな広場があり、高い建物が所々にあり。近代的な波が押し寄せてきている。どんどん町が新しくなっていくだろうな。
ここだけみたらシリアという中東っぽさは感じられない。
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ウマイヤード・モスク
信仰心の強い人たちの神聖な時間を邪魔しないようにすごすごと引き下がる。
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パルミラから観光で客を乗せてきたドライバーが声をかけてきた。
明日アレッポからホムスに観光しながらのタクシー・チャーターをしないかということだ。
客を乗せて”ホムス”に帰った方が無駄が無いからだ。
2人で100$だったので高額すぎると断った。
運ちゃんは仕方なくイタリア人のマリアに矛先を変え40$でどうだと聞いていた。1人で40ドルなら2人で100ドルがおかしい!
3人ならいくらで行けるのかと俺が尋ねたら100$と言ってくるので1人で40$で行けるのに何でそんなに値上がりするんだと詰めると1人30$でどうだと値下がり。
こっちは一人20$だったらOKと伝え駄目なら話は水に流すと言い放って運ちゃんを無視していた。
運ちゃんは話にならない他を探すよと立ち去るが、マリアらには多分戻ってくるよと宣言した。かなり自信があったのだ。
だって空でホムスに帰るよりも小額でも鐘を稼いだ方が得だからね。
数十分後、『で、明日どうするのか?』と運ちゃんが尋ねてくるので『何のことだ?』と聞き返したら、どうやら一人20$で良いらしいのだ。数箇所観光地に寄りながら一日かけてホムスまで行けるので俺らにとっても有難い話だから交渉成立となる。マリアも大喜びだ。
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明日の段取りもつき、晩飯を食いがてら夜のアレッポを徘徊。
町の中心の時計塔
誰に聞いても分かる町のランドマークだから迷うとココに来れば良い。
石鹸屋などが多く並ぶ通り。人通りは常に多い。
町にあるカラフルな噴水
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晩飯はチキンの丸焼き(シリアや中東ではおなじみ)を半身づつ岡部さんとシェアする。ぐるぐる回ってローストするので通称”ぐるぐるチキン”だ。上手に焼けていると身が柔らかく美味い。 |
パンや生野菜などは無料で ついてくるので晩御飯はこれで 十分なのだが汁物が欲しく煮 込みなど注文してしまう。結構 腹いっぱいになりつつ完食。 |
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どーでも良い話だがギリシャあたりからを旅していると俺を見るとジャッキー・チェンと呼ぶ奴が多い。
アジアを旅していると多くの日本人男性がジャッキーとブルース・リーとかジェット・リーと呼ばれると良く聞くが、ヨーロッパでは全く言われなかった。
またギリシアあたりからアジア色が強くなってきたので同じような感じなのだろう。
ただ、以前よりやたら呼ばれる確率が高い。
しかも、一緒に歩いている日本人には何も言わないので、俺の髪が伸びてより一層似てしまったのかもしれないのだ。
宿で一緒になる日本人でさえ「そう言えばジャッキーに似てますね。」と言われてしまう有様だ。
髪の毛を切ってしまいたい願望とロンゲにしてみたらどんなになるんだろうという気持ちとで心が揺れ動いている。
髪を切ると言ってもどんな髪型にされてしまうか不安で現地では切ってもらうのが怖いのだ。
ともかくジャッキーと言われ正直余り嬉しくは無い。
鼻が大きく、目が小さいからだろうか?そんなに似ているかな?
と考えつつ町をぶらつくと映画館で”シャンハイ・ヌーン”と言うジャッキーの数年前の古い映画を上映していた。 インディアンの血が入っている役で髪が長く、格好としては今の俺と似ていた。 実際に俺自身が似ていると思ってしまった。ガーン!! |
諦めてココ中東ではジャッキーと呼ばれる人生を受け入れるしかないのかもしれないようだ。あはは・・・。